法人のブログを書き始めた2008年以来、恒例となっていた12月31日のブログ、一年前の今日は、書き綴ることができずにいました。
それだけ翔太君の死は大きな出来事でした。
昨年から今年一年、行きつ戻りつ、右往左往しながらも、少しずつ「次」に踏み出すべき足の置き場を探っていたかのような私たちでした。
やりたかったけれどやれなかったこと。
やったけれどうまくいかなかったこと。
たくさんのうまくいかないことの中に、時々おとずれる心の救われるできごと……。
今から10年前の12月31日のブログを読み返していました。その時に登場する宮沢章二の『流れの中で』を読んで思います。
あの頃と少しも変わっていないのだということ。
そして、何とも言えずにホッとする自分がいることを。
そして、これからも変わり続けることなく、不器用であっても、ゆっくりと丁寧に自分たちの道を進んでいきたいと思います。
私たちに関わってくださった方々に心からの感謝を込めて。
2018年12月31日
『流れの中で』 宮沢 章二
聞けるときに 聞いておかないと
決して聞けないコトバがある
言えるときに 言っておかないと
再び言えないコトバがある
つかめるときに つかんでおかないと
死ぬまで無縁の宝がある
みがけるときに みがいておかないと
光らぬまま朽ちていく 宝がある
得たものを失う その数よりも
得られずに失われたものの 数の多さ
わずかの知恵と わずかの努力が
それに触れ得たかもしれないのに……