ジョブコーチ支援も集中支援期から移行支援期に移るタイミング、見定めがとても難しいと感じる。上手くいかない支援は、フェイドアウトどころか、落としどころが見つからずにジタバタしてしまい、「とりあえず終了」みたいに何とも言えない後味の悪い形で支援をクローズさせることもある。自分の力の無さを痛感する。
逆にスムーズにフェイドアウトしていける時は本当に嬉しい。
勿論、当面の支援課題がクリアされただけで有り、この先、働き続けていく上では、色々な問題も発生するだろうけれど…。
この先、色々なトラブルがあっても「本人を真ん中にして事業所と支援者がしっかりと話しができる」という確信が持てれば、後は何とでもなる、乱暴な言い方かもしれないが、そう思う。
「支援を受けてうまく言った経験」は、何も障がいのある人たちだけの話ではなく、障害者雇用に取り組む事業所にも同じように大切な感覚であると思う。
支援が終了し、フォローアップ期に入っていくが、その頃になると事業所とも随分と関係性ができてきて、「今度、いついつにお邪魔させて下さい」と連絡を入れると、時には「あ、もう連絡は良いから、いつでも来て下さい」と言われることもある。
でも、そうは言われても、必ず何らかの形で連絡は入れておくようにしている。
仰々しいことは良いですよ、という意味合いであろうと、電話連絡も事務の方への伝言だけで済ませたり、メールで簡単にお伝えしたり…、と。
事業所との関係性が少しずつできていけばいくほど、より緊張感や節度が必要になってくると思う。
現場で時々、福祉施設の職員と出くわすことがある。
就労移行支援事業所のフォローアップであったり…。
「突然、来られてもなぁ…」と言う声もよく耳にする。
アポイントもなしに突然訪問する方達は、どうして何の連絡もなしに、事業所に行けるのだろう? その感覚はどこから来るのだろう? と思う。
確かに、支援者として色々と関わりはあるのだろうが、その人は「元利用者」であって、今はその事業所の「従業員」。
就労支援の不思議さと言うのか、「障害者の雇用」というだけで、よその事業所に訪問するルールやマナーが変わると言うのだろうか?
…飛び込みのセールスとは違うだろうに…と思うのだが…。
いつまでたっても、「元気ぃ?」という感覚もどこか違うなぁ、と思う。
ジョブコーチとして関わった人であっても、支援が終われば、「同じ働く者同士」の関係になる、と僕は感がえる。
貴方の仲間は、そこで一緒に働いている人たちですよ、と。
仕事は大変?
僕も仕事、きついわ~。
勿論、何か大事な事があったら、いつでもすっ飛んでいきますよ。
そんな感じでしょうか?
「○○さんが、この事業所で働いている限り、私たちでよければいつでも声をかけて下さい。関わりを持ち続けさせて下さい…」
つい先日の、とある事業所での一コマ。
「如何に用無しになるか!」
それがジョブコーチを初めとした支援者の仕事なんだと、最近、アチコチで口にしている。
そう、ジョブコーチ支援の終了こそ、本当の意味での「働く場所での独り立ち」の始まりなんだろうな、と。