一週間遅れになってしまいましたが、先週末に「福祉施設職員スキルアップ研修」の全体研修が終わりました。
昨年、一昨年と委託を受けた「就労支援サポーター養成研修」から、今度はもっと作業所に視点を移して、ということで、全体研修→他作業所見学→地域研修→全体報告会、という長丁場の研修を企画したのですが、はたして、研修の効果は?
その答えが出るのは、来年の3月…。
研修日程はこちらです。 → 研修日程(PDF145KB)
さて、全体研修。
最初の講義は長崎からお招きしたウエスレヤン大学の村上先生。
「 毎年、暮れになると私の所には、年末になると市から『お見舞い品』の毛布が届けられるんです」「障がいがある人=恵まれない人?」
というご自身の体験談も含めながらも、障害者が働くということの本質を話してくれました。
そして、「障害者の雇用だけが進むのではなく、わたしたちにとって住みやすいまちをつくることが大切」と結ばれました。
ふたコマ目は、「職場をみつめる」と題して、2年間にわたる和歌山県での作業所分析の事例を紹介しながら、「働く場所としての作業所」という視点で、話をさせていただきました。
企業のアセスメントと、作業所のアセスメントは、基本的には変わらないのだと思います。
初日の最後の講義は、「作業分析」について、聖隷クリストファー大学の辻先生。
そもそも「作業」とは何か? という定義から始まり、作業の種類から作業遂行について、そして作業分析の手法などをパワフルに話していただきました。
特に、先生自身、AMPS(Assessment of Motor and Process Skills)の認定資格者でもあり、「安全に、効率的に、自立して、すんなりと作業をするためには?」という視点からの説明は非常に興味深いものでした。
演習の時間がもっととりたかった! そう思いました。
二日目は、和歌山からお越しいただいた麦の郷の柏木さんの講義と演習を午前、午後と行いました。
大手スーパーの店長、スーパーバイザーを長く経験した後、作業所の施設長として、日々、商品開発や営業への取り組み方などとっても熱く語っていただきました。
特に、後半の演習では、商品の営業に必要な売価の設定から、模擬商談会などを行っていただきました。
それぞれの施設の自主製品を前にして、電卓をたたく姿に圧倒されました。
最後は特例子会社、(株)富士電機フロンティア三重事業所の中川さんにお越しいただき、企業の中で行われている、QCや5Sについての説明と、実際に富士電機フロンティア10名以上雇用している中で、QCをどのように取り入れているのか、というお話をしていただきました。
二日間の全体研修が終わり、来月は静岡県内、三会場にわかれての地域研修。
その前に、それぞれの地域で、他の作業所を見学に行きます。
自分たち以外の作業所を見たことがない、という方が大部分でした。
まずは、見てみましょう!
その後、何が感じたかを話し合いましょう! というスタンスです。
そして、地域研修では、受講生が自施設の紹介のプレゼンテーションを行います。
こちらも果たして、どんなプレゼンテーションが行われるのか、楽しみです。