「今後は社会のさまざまな場面において、どこまで譲るのか、どこからは譲れないのかと自問を迫られることが増してくるでしょう。
小田実氏の『一人でもやる。一人でもやめる』のことばを支えに、残された日々を生きられたら、と願っています」
3年前にもらった一枚のはがき。38年間の教師生活を終えた退職の挨拶の中の一文。
その先生らしい、優しく厳しい言葉だった。
最近、この「一人でも…」と自問自答する事が多くなった。
決して日々順調に進むことばかりではなく、むしろ、行く手の不確かさに恐れおののくことの方が多い。
そうした時に、呪文のようにつぶやく。
「どうするんだ?」と…。
(お)