2020年の終わりに

北風の足音の中に
春の訪れを聞き分ける
そんな耳を持ちたい

 美女の舞踏の中に
 骸骨の動きを見定める
 そんな目をもちたい

  我を忘れるほどの窮境の中にあっても
 「はい」と「いいえ」を決して間違えて発音しない
  そんな口をもちたい
 
    (むのたけじ 詞集「たいまつ」より)

後、数時間で2020年も終わろうとしています。
今年一年、「コロナ禍」という言葉に全てが込められているように思います。
そして、今までの当たり前としてきたことを改めて突きつけられる一年になりました。

「できなかったこと」「やれなかったこと」が沢山あります。
でも、よくよく考えてみると「やれなかった」というよりも、時代や社会や他人のせいにして「やらなかった」ことが実に多かったと言う思いがします。
自分の弱さから目を背け、後回ししてきたことが。

大晦日、東京では感染者が1,300人を超えたとの報道がなされました。その裏には、年末年始もなく医療現場で働く多くの人たち。
更には、仕事や家族やたくさんのものを失った人たち。
そうした人たちのことを決して忘れてはならないと思います

新しい年も、先行きが不透明な中、手探りの状態が続くのだと思います。
それでも、そんな時代だからこそ、しっかりと未来を見据えていきたいと思います。

2020年12月31日

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