先週の3月13日をもって、今年度、依頼されていた6ヶ所の作業所分析が終了した。
「ジョブコーチの視点で和歌山の作業所を見て欲しい」と、この「作業所分析」の仕掛け人であるNPO法人社会的就労支援機構から頼まれたのが、2007年の8月だった。
それから1年半、9事業所、11回にわたって、和歌山に足を運んだ。
そして、3月14日(土)には、社会的就労支援機構の主催で、この9事業所が一同に集まった「事業所交流会」が行われ、各施設の施設長、職員、県障害福祉課、そして、鈴木、水野の総勢40名近くが集まった。
各事業所の施設長からの15分ずつの報告。その中には、各事業所の取り組みや、我々のジョブコーチ支援の効果なども触れられた。
中には、我々のアドバイスをヒントに、色々と取り組みをしたことの報告もあったりしたが、とてもいたたまれない状態だった。
この一年半、我々は本当に勉強をさせてもらった。
今までは、就労現場という「外側」から作業所などを見てきたのだが、3日間、利用者の方やそこで働く職員の方達と接することにより、社会に出て働く、ということの大切さと、大変さ、そして支援者の重要性を改めて考えさせられるきっかけになったt。
そして、その「地域」の中で、作業所の人たちがどれだけの苦労をしてるのか、という事に対して、あまりにも無知であった自分たちが恥ずかしくてたまらなくなった。
この一年半を振り返ると、
わけもわからずに思いついたことを無遠慮に伝えていた前半。
自分たちの関わりの責任の重さに、言葉を無くしていった中盤。
そして、一人一人の思いや、職員、施設の思いと就労現場との「ズレ」を中心に考えていくようになった後半。
というようにわけられるだろうか?
それでも、久しぶりにお会いした施設長さんや職員の方が、「頑張ってますよ~」とか「なかなか、前に進むのは大変ですわ」と言いながら、語りかけてくれ、少しはホッとすることができた。
我々が作業所にどれだけ役だったかはわからないが、この作業所分析は、我々にとって、かけがえのない経験となったことは間違いない。
そして、改めて自分たちはジョブコーチだということを実感するとともに、ジョブコーチが引き受けるもの、受け継ぐべきものは何か、ということが少しは見えてきたような気がする。