「お話しのテーマは何にしましょうか?」
今回の研修会の打合せの時に、高等部の進路指導主事の先生が聞いてきた。
「対象は高等部の先生達ですか?」
「いえ、小学部から高等部までの全職員です」
う~む……。(-_-;)
と、悩んでみたところで始まらない。
現場で起きていること、直面していることを中心にして、学校の先生達に知って欲しいことを伝えるだけだ。
で、タイトルを「途切れることのない支援」とした。
これは、今年の5月、静岡県の作業療法士学会で、聖隷三方原病院の片桐先生が話されたときのテーマを頂戴した。
片桐先生とも高次脳の方を中心に、支援を引き継ぐケースが多く、その度に、「途切れないこと」の重要性を痛感する。
これは、裏を返せば、日常の支援では、いかに「とぎれとぎれの支援になってしまっているか!」ということの表れに他ならない。
「卒業はあくまでも学校生活の出口です。そこから新たなスタートです」
自分たちのことを考えればよくわかるはず。
学生生活よりも、その後の生活の方が、ずっとずっと長いことを。
「~し続けること」の大変さ、大切さ。
そして、続けるためには、決して自分一人でできるわけではなく、そこで暮らす人たちとの支え合いがあってこそ。
若い頃は全く見えていなかった、「地域」というものが、少し、ほんの少しだけれど見えるようになってきた気がする。
同時に、「地域における支えのシステムづくり」のために、自分たちが何を果たすべきなのか、どことどのように結びついていくのかが大切であり、決して独りよがりであってはならないと改めて思う。
教育現場はかつて自分が関わっていたから、その大変さはよくわかる。
それでも、子ども達を育てていく大切さ、素晴らしさは何ら変わることはない。
いや、今のような時代だからこそ、その役割はますます大きくなっていると思う。
先生達へのエールのつもりで話しをさせてもらったが、何か届けることができたのだろうか?
今日の話しの続きは、これからこの地域で、生徒達の就労ということを通して、一緒に形作っていければと思う。